リグナムバイタ(LIGNUMVITA)
主 産 地  フロリダ半島南部、バハマ諸島からジャマイカ、キューバ、西インド諸島まで、またメキシコから中央アメリカを経てコロンビア、ニカラグア、ベネゼエラまでに生育している。
別   名  アイアンウッド、ウッドオブライフ
外   観
 辺材は淡黄色で薄い。心材は濃緑褐色または黒色に近い。肌目はとても精で均斉、木理は非常に交錯している。成長線がはっきりしている。

主要特性
 材中多量(25%前後)の樹脂を含有し、油状の感触を持つ。材は極めて堅硬、緻密、ねばりがあり、商業材中最も重い材の一つである。また耐久性は著しく高く。腐れやシロアリの侵害には非常に強い。
 乾燥は困難で、非常に遅い。材の割裂を防ぐため、冷えたひかげのところに貯蔵するように言われている。加工もまた困難だが、美しく磨き上げられる。
用   途
 木質に油分を多く含み、自己潤滑油性があることから、船舶用プロペラシャフトの入れ子や、ベアリング、滑車など、海洋で用いる道具に最適である。また金属製のベアリングや管の代替としても用いられている。潤滑油の注入が難しい歯車や、ガイド、ローラー滑車など、さらには繊維産業では、綿繰り機、へら、ローラーなどに使われている。
 また抜き型にも用いられる。また彫刻や木彫、ろくろ細工に用いられ、木槌のヘッド、ボーリング場の木製のボールやピンに加工されている。

備   考
 この木は、16世紀にはその樹脂が薬効を有していると信じられていた事から、「生命の木」として知られていた。
 
総 称 名  リグナムバイタ
学   名  Guaiacum officinale
産   地  メキシコ
科   目  ハマビシ科
比   重  気乾比重 1.20〜1.30  広葉樹
参考資料:世界木材図鑑(産調出版)
       木材活用ハンドブック(産調出版)
       熱帯の有用樹種(大日本山林会)