パロサント(PALO SANTO)
主 産 地  アルゼンチン北部に位する Parque Chaqueno 地帯の北東部とこれに近接するパラグアイの地域に生育する。
別   名  Retama,Retamo,Palo balsamo,Guayacan Palo sano
外   観
 辺材は白黄色、心材は黄褐色ないし、褐色で緑がかっている。リグナムバイタと材質の特性が良く似ている。縦方向に美しく、滑らかな光沢のある、より濃色縞帯をくっきりともっている。

主要特性
 材中に多くの樹脂と精油物質を含み、気持ちよい香りがある。濃褐色の材には 15%の樹脂を含むと報告されている。材は非常に重く、また非常に硬く、頑強である。肌目は精、木理は交錯している。菌や虫への抵抗性もあり、非常に耐久性が高い。加工は困難である。

用   途
 高価な家具、調度品の製造に使われる。また表面はつやだ出て滑らかになるので旋盤用細工に適しており、色々な容器、台類、花瓶、灰皿、高級ステッキ、マテ茶用器などに使われる。これらの細工は美しい色の杢目ち芳香があり優美で、高級品である。このほか軸承にも利用される。

備   考
 パラグアイやアルゼンチンでは、樹脂の多い心材部を協会のく香に用いており、このため Palo santo の名がある。またこの材からは、5〜6%位の精油が抽出されるが、これはGuaiac油、あるいは Oleum ligni guaiaci などと呼ばれて、香料原料として取引されている。
 
総 称 名  パロサント
学   名  Bulnesia sarmientoi Lorentz et Gris
産   地  パラグアイ
科   目  ハマビシ科
比   重  気乾比重 0.99〜1.10  広葉樹
参考資料:世界木材図鑑(産調出版)
       木材活用ハンドブック(産調出版)
       熱帯の有用樹種(大日本山林会)