ホンジュラスマホガニー(HONDURASMAHOGANY)
主 産 地  メキシコ南部から南、ベリーズからパナマまでの大西洋沿岸、およびコロンビア、ベネズエ
  ラ、ペルー、ボリビア、ブラジルに分布している。
別   名  ホンジュラスマホガニー、ブラジリアンマホガニー、ビッグリーフマホガニー、トゥルーマホガニー
外   観
 辺材は黄白色で、心材の色は淡赤色から、比重の大きい木材の暗赤褐色までさまざまである。目理はほぼ直通であるが、部分的な交錯目理または不規則目理が、柾目木取りの材面に高い価値を有する優美な杢を形成する。肌目はかなり精から中庸で、均一である。

主要特性
 乾燥は天然乾燥、人工乾燥とも、そりや干割れの心配もなく良好で早いが、引張あて材、すなわちゼラチン繊維を持つ木材は、縦軸方向に高い収縮の可能性がある。乾燥後寸度は安定している。
 曲げ強さは低く、剛性および耐衝撃性は非常に低い。圧縮強さは中庸で、蒸し曲げに対する適正も中庸である。手道具でも機械でも加工性に最も優れた木材の一つであり、刃先を鋭利に研磨している限り、材面がけばだつこともない。
 釘・ネジ着性はよく、接着性も申し分ない。表面仕上げも良好で、美しい仕上がりが得られる。
 虫害を受けやすいが、耐久性に優れている。保存薬剤による処理は極めて難しい。

用   途
 高級キャビネット、楽器、復元家具、椅子、羽目板、内装建具、住宅フローリング、ピアノ、棺、に用いられる。また彫刻、版木、工業用模型製作鋳型製作、ダイス型に適している。ロータリーカットされて、フィドルバッグ(バイオリン)杢、泡杢、縮み杢、縞黒檀、カーリー目、斑紋杢など多彩な杢を持つ化粧単板にされ、キャビネットや羽目板に用いられる。

備   考
 マホガニーと呼ばれている世界中の木材の中で、現在商業的に入手可能な唯一の本物のマホガニーが、このSwietenia macrophylla である。キューバンマホガニー(Swietenia mahogani) が現在ほとんど絶滅に近い状況にある中で、アメリカンマホガニーは入手可能な最上のマホガニー種ということになる。
 キューバンマホガニーと同じ桃色をしているが、肌目と木理模様は均一さが劣っている。

 
総 称 名  アメリカンマホガニー
学   名  Swietenia macrophylla
産   地  グァテマラ
科   目  センダン科
比   重  気乾比重 0.50〜0.60  広葉樹
参考資料:世界木材図鑑(産調出版)
       木材活用ハンドブック(産調出版)
       熱帯の有用樹種(大日本山林会)